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【高学年の攻略法】 高学年女子、高学年男子の心を読み解く学級経営 【悩みはチャンス】

学級経営

✅先生の悩み

・反抗的な態度への対応をどうしたらいいかわからない

・異性の児童とうまく関係を築けるか心配

・学級崩壊したらどうしよう

 

前回の記事で、不安に対するマインドを整え自分の学級経営に対する考え方の軸は何かを考えていただきました。

今回は、その軸に基づいて、具体的にどのように高学年の子たちと関わっていけば良いか

<実践編>として解説します。

「まだ学級経営に対する確かな軸がないよ〜」という方は以下の記事をご参照ください。

学級経営に対する考え方について詳しくまとめています。

また、前回の記事では、「初めての高学年担任で不安」「経験はあるけど、うまくいくか心配」といった、「不安」「心配」との向き合い方についても<マインド編>としてまとめています。

今回の記事とセットの内容となっていますので、あわせてご覧ください。

【不安解消の奥義】高学年の学級経営でお悩みですか?【もう大丈夫】<マインド編>
「初めての高学年担任で不安」「異性の児童と関係を築いていけるか不安」「学級崩壊したらどうしよう」こんなお悩みお持ちではありませんか?本記事では、高学年の学級経営における不安解消の方法について詳しく解説しています。少しでも高学年の担任で不安を感じている先生は、必見です!

✅本記事の内容

<高学年の攻略法】 高学年女子、高学年男子の心を読み解く学級経営 【悩みはチャンスに変わる】

・異性の児童との関係の築き方

・反抗的な態度への対応

・まとめ

✅筆者のプロフィール
・小学校で11年間、全力で学級経営に向き合う
・担任学年:3→6→4→4→5→6→5→6→4→5→6(振り返れば11年中7年間が高学年でした)
低学年を担任したことがないのが弱点です・・・
・学級経営学会所属 学級経営を「理論と実践の往還」に基づき研究を深める
・担任したクラスで不登校0人
・前年度不登校気味だった子を担任し、全員不登校解消
・教師を辞めようと毎日考えるほど、子どもとの関係作りに悩んだ年もあるが、 試行錯誤して乗り越えた経験を持つ
・アドラー心理学を考え方の軸に据えて実践

このような私が解説していきます。

【高学年の攻略法】 高学年女子、高学年男子の心を読み解く学級経営 【あなたの悩みはチャンスに変わる】


特に、初めての高学年の担任をする時って、誰しも不安を抱くものです。

11年間のうち、7年間高学年を担任してきた私も、初めて6年生を担任することが決まった春休み。

不安で体調を崩し、楽しみにしていた友だちとの旅行に行けなかったという苦い思い出があります。

体調を崩すほどに、私は大きな不安を抱えていました。

そして、何も具体的な考え方の軸もなく、どう実践すれば良いのかもわからず、場当たり的に子どもたちと接しました。

そして、異性である女子グループとの関係が崩れ辛い日々を送ることになります。

本記事は、そんな私の苦い経験から編み出された、高学年の子たちと良い関係を築き、先生方が理想とする学級経営ができる方法をお伝えします。

具体的な細かな実践は、それぞれの先生方が、どのようなクラスづくりを行いたいかによって大きく異なることでしょう。

よって、本記事では、実践編としながらも、高学年の子たちと関係を結ぶ上で、大切な心がけについて、紙面を多く割いています。

実践を支える土台を整えた上で、実践を継続する。

そんなイメージで読み進めていただけたらと思います。

異性の児童との関係の築き方


異性の児童との関係作り
には、女性の先生も、男性の先生も悩まれることが多いと思います。

でも、子どもたちの内面を見つめることで、その答えは見えてきます

それは「異性の子も、同性の子も、子どもたちが求めているものは同じ」ということです。

その求めているものとは、具体的には「注目」「心の居場所」、そして「承認」です。

これは子どもに限らず、大人も持っている、人間の本能的な欲求だからです。

これは、マズローの欲求5段階説です。

» https://www.kaizen-base.com/contents/mgal-42356/

今や日本の多くの家庭では、「生理的欲求」「安全の欲求」は満たされています。

ここが満たされていない子は、外部機関の連携など、また別の手立てが必要となります。

学校で、私たち教師できることは「社会的欲求」、「承認の欲求」、この2つを満たすよう学級経営を行うことです。

 

「社会的欲求」を満たす学級経営の方法


「社会的欲求」とは、簡単にいうと、「集団への所属感」を感じたい、ということです。

 

この所属感を子どもたちが得られるようにするには、1人1人が活躍できる仕組みを作ることです。

アドラー心理学でも語られていることですが、私たちが集団に対して所属感を感じられるときは、「他者に貢献していると思えるとき」だからです。

私は、特別な機会を設けなくても、1人1人が日常的にクラスに貢献できるシステムを導入しています。

①ちょこっとボランティア(ちょボラ)システム

これは岩瀬直樹さんの著書『クラスづくりの極意 「最高のチーム」になる!ぼくら、先生なしでも大丈夫だよ』をもとに取り入れた実践です。

クラスづくりの極意 「最高のチーム」になる! [ 岩瀬直樹 ]

1人1つ、「黒板消し」や「宿題の提出チェック」など、クラスの仕事を担います。

これだけでも、十分なのですが、続ける中で、さらに「クラスのみんなのためにこうしたい!」

いうアレンジを加える子も出てきます。

こうした子を積極的に取り上げ、シェアしていくのです。

こうして、みんなで協力し合いながら、より良いクラスを創っていきます。

②係活動

「ちょボラ」が、クラスのみんなが生活する中で分担して行う「仕事」とするなら、係活動は、

クラスの雰囲気を良くするために、みんなが楽しめるものを計画する「活動」です。

「ちょボラ」であまり活躍できなかった子も、係活動で輝きを放つ子は多いです。

私のクラスでは、毎年様々な係活動が発案され、活動を行っていました。

クラスみんなで楽しむイベントを計画する「イベント係」、みんなの誕生日をお祝いする「お誕生日係」、みんなの掃除に対するやる気を上げたい!という思いから作られた「ゴミゴミバスターズ」

それぞれの係活動を通して、楽しみながら活動を行う。

その中で、自然とクラスへの貢献を実感することができます。

確かに、これらの取り組みで、全ての子が貢献感を感じられるわけではないでしょう。

しかし、これらのシステムを導入することで、教師が特別な仕掛けを用意しなくても、子どもたちが日々活躍できる場が用意されるのも事実です。

このシステムを活用しながら、他にも授業時間や休み時間、様々な場面でも子どもたちが活躍できる場はあります。

いろいろなシステム、場、時間を活用して、広く、そして多くの子が活躍できるように意識することが大切です。

「承認欲求」を満たす学級経営の方法


子どもたちは、集団への所属感を求めつつ、「承認されたい」という欲求も持っています。

低学年であっても、高学年であっても、そして、大人であってもこの欲求は同じでしょう。

しかし、私は、

子どもたちの承認欲求を、満たそうとは考えていません。

また、承認欲求は不要だ、とさえ、子どもたちに伝えてきました。

これはアドラー心理学の根幹をなす考え方の1つでもあります。

なぜなら、「承認欲求は他者に依存して得られるものだから」です。

例えば、廊下にゴミが落ちていたとします。でも、誰も気付いてくれないし、感謝の言葉もかけてくれない。

他者からの承認を得たいと考える人は、今後、ゴミを拾い続けることができるでしょうか。

おそらく「みんなのために拾ったのに、感謝されないなら、もういいや」と、ゴミを拾うことを

やめてしまうのではないでしょうか。

こうなるのは、目的が「褒められること」「感謝されること」にあるからです。

 

友だちも、先生も誰も褒めてくれないなら、やらなくていいや、となるわけです。

 

確かに、「好きな人から認められたい」「身近な人から受け入れてもらいたい」と感じることは自然なことでしょう。

 

しかし、これは他者の期待を満たそうとすることであり、自分の行動を「他人がどう行動するか」に委ねています。

 

少し難しい話になりましたが、簡単にまとめると、「他人がどうするか」「他人がどう感じるか」ではなく、

 

「自分がどうしたいか」「自分がどう感じるか」

 

ということに意識を向けることが大切だ、ということです。

そして、この考えを子どもと共有することが大切だということです

 

だから、私は「子どもを褒める」ということはしません

褒めるという行為は、能力が上の者が能力が下の者を評価する言葉だからです。

 

教師が上から目線で、子どもを褒めていると、子どもの行動の目的が「教師に褒められること」になります

私は、子どもにこのような「目的」を持って欲しくないのです。

では、どうしたらいいのか。

次章で考えていきましょう。

反抗的な態度への対応2つのステップ


先程の章で出てきた子どもたちの「目的」から考えてみましょう。

これは、アドラー心理学でいう目的論という考え方です。

反抗的な態度を取る子への対応は、

①反抗的な子の目的を理解する
②目的を好ましい形で満たす

という2ステップになります。

反抗的な子の目的を理解する

まず、子どもたちは、何が目的で、反抗的な態度をとっているのかを考えます。

 

それは、多くの場合、「注目が欲しいから」です。

 

反抗的な態度を取ることで、先生がたとえ「指導」という形でも関わってくれる

自分に注目してくれる。

反抗的な態度を通して、「僕のことをちゃんと見て!」「私のことをちゃんとわかって!」と必死にアピールしているのです。

 

ただ、この反抗的態度を取ることによって、その子の「注目が欲しい」という欲求を満たしてしまうと、「今後も同じ方法をとれば、先生が注目してくれる!」ということを暗に教えることになります。

だから、反抗的態度をとってきた場合は、一度受け止めて、スルーします。

ここで大切なのは「無視する」ことではありません

一度受け止めて「スルーする」。

反抗的な態度に対して、感情的に指導したり、授業を止めて相手をしないことです。

具体的には、「ちゃんとみてるよ」ということが伝われば、アイコンタクトだけでもいいのです。

目的を好ましい形で満たす

そして、次に大切なのは、「反抗的でないとき」に、どう関わるかです。

反抗的な態度を繰り返す子も朝から放課後まで、1日中反抗的な態度をとっているわけではありません

1日の中には、必ず、頑張っていること、友だちに優しくしていることなどがあるはずです。

そこですかさず、「ありがとう」「嬉しい」などの言葉をかけるのです。

褒めるのではありません。

 

人として対等に関わる上で、あなたの心から自然と湧いてきた言葉を投げ掛ければいいのです。

この、子どもたちと関わるベースとなる心の持ち方、考え方については過去の記事に詳しくまとめていますので、ぜひご覧ください。

【即効】学級経営がうまい先生のたった2つの考え方【明日からできる】
学級経営が上手くいかない!そんな経験、誰しも1度や2度したことがあるのではないでしょうか。本記事では、学級経営が上手くいく、たった2つの考え方について解説しています。はっきり言って、この考え方を軸にし、行動し続けられたら、誰もが学級経営で悩むことはなくなると本気で考えています。

どうしても、反抗的な態度にばかり目がいくと、「あの子に、頑張っていることなんてない!」と思ってしまいがちです。

 

でも、冷静にその子に意識を向けて観察してみてください。

 

必ずいいところはあります

 

そして、そこを見逃さず、褒めるのではなく、感謝の言葉や、「人として素敵だと感じたこと」を言葉にして伝えるのです。

このことを意識した関わりを日々積み重ねていると、私の経験上ではありますが、反抗的な態度を取り続ける子も、自然とそのような態度は取らなくなっていきました

まとめ

Hands holding finish word in balloon letters

記事では、自分の学級経営に対する考え方の軸に基づいて、具体的にどのように高学年の子たちと関わっていけば良いか<実践編>として解説してきました。

 

子どもと教師の関係が崩れるときの多くは、教師が子どものニーズを満たしていないことがほとんどです。

 

目的論に立ち、子どもたちの目的を的確に捉え、その目的を好ましい方法で満たしていく

 

そんなことを意識しながら、日々実践を重ねると、きっと修了式を迎える3月。

 

子どもと別れるのが心から辛い。

 

そんなことを感じる関係が築けることと思います。

 

本記事を読んでくださったあなた、そしてあなたの目の前の子どもたちが、笑顔で溢れる毎日を送れることを心から願っております。

学級経営は長期戦です。

1人では辛くなることも多いでしょう。

そんな時はまたここに帰ってきてください。
いつでも相談に乗りますよ。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

先生自信、そしてクラスの子どもたちが、笑顔で毎日を送れることを願って。

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