自己紹介&この「となりの学級経営」コンセプト
私はいろいろな先生方と共に仕事をする中で、私も含めどの先生も、学級経営において様々な取り組みを熱心にされています。でも、
1年間終えたときにうまくまとまるクラスとそうでないクラスが出てしまう
この現状をふまえ、今日は、全ての先生方が明日から、いや今日からできる、そしてやれば必ずみなさんの学級経営が変わる、もしかしたら働き方そのものが変わってしまう。そんな内容をお話したいと思います。
こんにちは、元小学校教員の藤原一輝です。教員として11年間学級経営に取り組んできて疑問に感じたこと。それは
「同じことを実践しても、うまくいく先生といかない先生がいる」ということ。
日本中全ての学級が明るくなり、先生も子どもたちも笑顔で毎日を過ごせる。
そんな未来が来ることを願ってこの「となりの学級経営」をオープンしました。
「となりのクラスの学級経営ってどうしているのかな?」そんな気軽な感じで覗いていただけたらと思います。
学級経営における全ての実践の支えとなるもの
~これからの未来を生きる子どもたちのために~
「ピアスはずせや!」
これは、僕が2年目の時に担任した6年生に毎朝投げかけていた言葉です。
当時のクラスには性格はそれほど荒々しくないものの、金髪で毎日ピアスをつけてくる女子がいました。
このクラスは前年度、当時の担任の自宅に担任と家族の悪口を書いた手紙を送りつけたり、グランドのブランコに担任死ね!といった落書きをしたりと、心が荒んだ状況でした。
昔みたいな目に見える荒れ、ではなく、陰でこそこそとやる、いわゆるサイレントな学級崩壊状態のクラスでした。
当時2年目の私は知識も経験もなく、ただ子どもたちの表面を見て「指導」という名目の元、否定的な言葉を日々投げかけ続けていました。
そうすると、今から思えば当然なのですがどんどんその女子とそのグループとの関係が悪くなり、毎日のようにバトルを繰り広げていました。
そんな中でも、なんとか雰囲気を良くしたいと思った私は、
「プラス言葉が大切だ!」「友だちを大切にしよう!」と口では言い続けていました。
でも心の中ではこう思っていたのです。
「くそがきども!」
って。
そんな毎日は苦痛を極め、朝ごはんも給食も喉を通らなくなり、体重は8キロ落ちました。
朝起きて一番に思うことは「休みたい」。
それでも職場の先生方に支えられ、ギリギリのところで踏ん張っていました。
そんな中、わらをもつかむ思いで読み漁っていた本の中で、赤坂先生の「学級経営の極意」という本と出逢いました。
この本の中に「子どもを好きなだけでは教師は務まらない。つまり、子どもを好きだという気持ちは最低条件」だということ、そして「子どもにプラスの言葉を投げかけ続けること」の大切さが述べられていました。私ははっとしました。私に欠けていたのは、
目の前の子たちを好きだ、と心から思うこと
そして
その気持ちをそのまま子どもたちに伝えることだと。
いくら表面だけの上っ面な言葉を並べても届かない。そう。
思っていることと伝えていることが
一致していなかった
のです。
このことに気づいたのは2学期の後半でした。
そこから否定的な見方を改め、まずは毎日クラスみんなの良いところを見つけようと努め、見つけた良いところはすぐにそのまま言葉で伝え続けました。
初めはその女子グループの子たちは鬱陶しそうにしていましたが、3学期の卒業を迎える直前には、
私もだいぶ肯定的にその子たちを見られるようになり、何とか少し雑談ができるくらいの関係にまで
は修復が進みました。
卒業式の後、その女子グループの保護者と話す機会がありました。
そこでこんなことを聞きました。
「先生、うちの子がだいぶご迷惑をおかけしてしまったようですみませんでした。
4月は、先生が担任だと決まって本当に嬉しそうにしていたんですよ。」
私はこの言葉を聞いた時に胸がはち切れそうでした。
子どもたちは1年間の始めである4月。
新しい先生と楽しい毎日を送れる!と楽しみにしてくれていたんです。
でも、学校に行くとその新しい先生は表面の見た目しか目を向けず、否定的な言葉をかけ続けてきた。
彼女たちの心の声を聴こうともしていなかった。
そして関係がうまくいかないことを彼女たちのせいにしていた。
ここから私は学んだのです。
自分の在り方と、発する言葉を一致させる必要がある
と。
もっと言うと、まず自分の心の状態をプラスにし、その心から出る言葉を子どもたちに伝えることが大切だと言うことを。
このような経験もふまえ改めて今の学級経営の現状を見直しました。
そして
「実践を積み上げる前にやるべきことがある」
と感じました。
周りの先生を見ていて、こんな会話をよく聞きます。
「あの先生また変なことしてはったで」
「あー、1週間やっと終わった。疲れたわー」
このような愚痴を言っているのを聞いて、ちょっと待て。と思ったわけです。
この状況って、2年目の僕の心の状態と似ているって。
先生方は教室では子どもたちに、「友だちのいいところを見つけあおう!」「マイナス言葉は禁止!プラス言葉であふれるクラスにしよう!」っていつも言っているはずです。
でも
子どもたちから離れると、それやってないやん
と。苦い経験から学んだはずの自分も含めてです。
だからこの学級経営における実践を通して学んでいく前に、つまり「実践を積み上げる前にやるべきことがある!」と考えたわけです。
何か。結論から言います。
まず一人の大人として、
明るく仲良く、喜んで働く
これができていないと、学級経営など何をしてもうまくわけがない!
たとえうまくいっているように感じてもそれは上っ面だけで、子どもたちには何も残らない。
ちがいますか。
2年目の私はさぞかし暗かったと思います。
イメージしてみてください。
「先生方が暗く、周りの先生と仲が悪く、辛そうに働く」。
くらーい先生が「今日も楽しく1日すごそう。明るいクラスを作っていこう」と言葉をかけても、
明るいクラスにならないですよね。
仲良くはどうでしょうか。
「先生な、あの先生苦手やねん!」とか表面ばかり捉えて「ピアスはずせ!」と否定ばかりしてくる教師。
「でもみんなは友だち同士仲良くしーや」できますか。
喜んで働く。
「あーしんど。みんな、今日は金曜日!やっと土日やな」これをきいたこどもたちは教師って大変でつまんなさそう。って思いますよね。
これらのことって、口に出すか出さないかに関わらずこんなことを思っている先生って多くないですか。
つまり、これができていないと、クラスの雰囲気は必ずマイナスになる、ということです。
2年目の私は、まさにこんな教師でした。
でも、これが大切だってことはみなさんすでに知っていませんか?
明るい方がいいよね!仲良くした方がいいよね!嫌々働くより、喜んで働ける方がそりゃいいよね!
そんなん当たり前やん!そう思っていませんか?
そうなんです。
みんなこの大切さなんて知っている!
知っているけどできていないんです。
ここではあえて「みんな」と書いています。
こんなデータがあります。
小学生のなりたい職業ランキング。みなさんどの職業が上位トップ3に入っていると思いますか。
ここで注目して欲しいのは3位のYouTuberです。
もっというと、他にもいろいろランキングをとっている会社がありましたが、全てのランキングで教師の仕事はYouTuberよりランクが下でした。
僕はこれをみて、正直めちゃくちゃ悔しかったです。
ここから何が言えるか。
子どもたちは、平日の起きている大半の時間を毎日一緒に過ごしている先生よりYoutuberに憧れているということ、ですよね。
どうして子どもたちは教師よりもYoutuberに憧れるのだと思いますか。
それは、楽しそうに仕事をしているからじゃないですか。
「いやーそれは楽しそうな動画だけを観ているだけで、楽な仕事だと思っているからだ」と思いますか?
うちのクラスの子たちは、この話をしたときに言っていました。
「Youtuberっていいよね!でも動画の編集めっちゃ大変らしいで!」と。
子どもたちは知っているんです。YouTuberが大変な仕事でもあるということを。でも、
見る人を楽しませたい、世界中の人を笑顔にしたい、自分たちも楽しそうに仕事をしている。
だから憧れるんじゃないですかね。
もっというと、目の前の先生方が子どもたちから見て楽しそうに働けていないのではないでしょうか。
少なくとも、楽しそうに子どもたちの前に立っている先生がYoutuberより圧倒的に少ないのではないでしょうか。
だから先ほど数の多さを強調するために「みんな」という言葉を使って、知っているけどできていない、とお伝えしました。
このことを踏まえて、自分に問いかけました。
そして今みなさんにも問いかけたいと思います。
この、明るく、仲良く、喜んで働くことの大切さは、様々な会社の経営者を中心に学ばれている学習の場でも語られています。
ここでは、働く全ての人間に共通して必要なこととして「明朗・愛和・喜働」という言葉が掲げられています。
この3つを心がけ常に実践できれば、自分の行動は必ず前向きに変わっていく、というものです。
これは、先程の「明るく、仲良く、喜んで働く」とつながります。
これって学級の経営者でもある先生にも当てはまることではないでしょうか。
この3つの視点を、学級の経営者である先生に置き換えて考えます
毎朝「おはようございます!」って明るく職員室に入ってくる先生何人おられますか。
「おはよー↓」って挨拶している先生または、挨拶さえしない先生多くないですか?
子どもたちには「元気に挨拶しようね!と言っているのに。
子どもの前でも職員室でもいつも笑顔の先生って何人おられますか。
子どもの前でさえ笑顔が少ない先生。
職員室ではいつも子どもや保護者、時には同僚の悪口ばかりで、笑顔を忘れてしまっている先生。
教室では子どもたちに「笑顔ですごそう!」「何をするときも笑顔が大切!」って言っているのに。
そして、全力で「教師の仕事って超楽しい!!みんな大人になったら先生になった方がいいよ!」って胸を張って言えている先生、何人おられますか。
子どもたちは毎日先生方の働く姿を見ています。
でも、子どもたちの居場所を作る学級経営において、私たちは子どもたちに求めていませんか?
明るく元気な挨拶をすることや友達と仲良く過ごすこと、クラスのために喜んでクラスのために働き、活動することを。
冒頭の話にもどします。
どうして、熱心に実践していてもうまくいかないときがあるのか。
それはずばり・・・教師が理想として伝えている内容と、教師の実践が一致していない」からではありませんか。
「明るく元気に挨拶をする」「みんなと仲良くする」「クラスのために楽しんで働く」。
言葉で子どもたちにやろう、と語り、自分も全力でそう在ろうとする先生のクラスはうまくいき、
口ではやろう、と言いつつ子どもが見ていないところではしない、できていない先生のクラスはうまくいかない。
1年で子供達は何日学校にきますか?
200日です。
200日も一緒に過ごしていれば子どもたちには必ず教師の言葉以上に、在り方、が伝わります。
学級経営の全てのベースがそこにあると思います。
ではどうすれば良いか。
答えは至ってシンプルです。
「伝えていることと在り方を一致させる」ことです。
そして、これが何事においても本当の実践力である、と私は考えます。
私は決めました。
まずは自分が、明るく、仲良く、喜んで働く、ということを。
まずは子どもたちの前で毎日、明るく笑顔で楽しそうに立ち続けることを。
実践して早速変化がありました。
私のクラスでは毎日ハッピーレターの取り組みをしていたのですが、なんと毎日僕にハッピーレターを書いてくれる子が出てきました。
その数は、合計80枚を超えました。
こんなに毎日、そしてたくさんの手紙をもらったのは初めてです。
これは自分の在り方がこどもたちに変化をもたらした一例だと捉えています。
世間ではこれを少しスピリチュアルな言葉で「引き寄せの法則」と呼んだりもしています。
これは実際に実践した人にしか実感できない部分だと思います。
先生方は選べます。
学級経営において、うまくいったりいかなかったりをこれまで通り繰り返すことも、今この時から実践力を高め、常に理想とするクラスを築き続けるかを。
でも、「明るく、仲良く、喜んで働く」子どもたちの身近で働く1人の大人として、まずは明るく元気な挨拶を実践することから共に始めてみませんか。
私はこれからも実践し続けます。
そして私は、こんな日が来ることを願って活動を始めます。
ここでお伝えしたことを日本中の先生方が学級経営をする上でのベースとし、その上に枝葉となる様々な実践を紡ぎ、いつの日か小学生のなりたい職業ランキング、1位、教師!!となることを目指します。
つまり、日本で1番楽しそうに仕事をしているのは先生だ!と子どもたちが感じられるように。
そうすれば自然と日本中全ての子どもたちが、全てのクラスが、そして全ての先生方が「明るく、楽しく仲良く、毎日を過ごし、つねに学級経営がうまくいく」そして、子どもたちはみんな幸せな大人へと育っていく。
そんな日が来ると考えます。
私は皆さんと一緒に日本の学級経営を変える!
そのために、繰り返しますが、まずは明るく元気な挨拶!!で私の初めての記事を締めくくりたいと思います。
最後まで読んでいただき、
ありがとうございました!!!
ぜひ、下記の授業も合わせてご覧になってください。
読んでくださった方の、学級経営への学びがさらに深まるよう、魂を込めて書きました。
https://classmanagement.tech/class_management_good_teacher/
動画での視聴はこちらから↓
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