✅このような悩みをお持ちではないですか?
・新しいルールが必要な時があるけど、なかなかクラスに定着しない
・課題を解決するためにルールを作ったのに、逆に雰囲気が悪くなった
あなたは「クラスでルールを作るときにはこうする」という明確な軸をお持ちですか?
クラスのルール作りは、クラスの雰囲気に直結しますので実は非常に大切です。
今回は、学級経営においてやっていはいけないルールの作り方を解説します。
うまくいく方法はクラスの実態によって異なります。
しかし、「これをやると失敗するよ」という方法はどのクラスにも共通します。
本授業を通して、やってはいけないことを避けて、あなたのクラスに合ったルールを作っていけるようになってほしいと思います。
✅本授業の内容
2時間目:誰が作るかが重要
以上のような内容で授業をお届けします。
✅本日の参考文献
楽天:SIMPLE RULES 「仕事が速い人」はここまでシンプルに考える (単行本) [ ドナルド・サル ]
Amazon:SIMPLE RULES 「仕事が速い人」はここまでシンプルに考える (単行本)
✅筆者のプロフィール
・小学校教諭として11年間勤務
・得意分野は?と聞かれたら「学級経営」と即答
・学級経営学会所属
・学級経営の軸は「自治力のあるクラス」
・子ども、保護者との対話を何より重要視
1時間目:トップダウン方式〜教師は出しゃばってはいけない〜
クラスのルールを作る時に、絶対やってはいけないこと。
それは教師が一方的にルールを決めるという「トップダウン方式」です。
1人の人間が直感に頼ってルールを決めてしまうと、直近の出来事に左右されやすく、個人的なバイアス(思い込み)がかかりやすくなるからです。
例えば、休み時間に使われたボールが誰にも片付けられず、グランドに放置されていた場合。
こんな状況を見ると、頭に血が上り、
「もうボール使うのは禁止や!」
と言いたくなります。(私は言ったことがあります・・・)
でも、一定期間ボールの使用を禁止することによって、この問題の根本は解決されるでしょうか。
おそらく、一定期間の後、ボールが使用できるようになったらまた同じようなことが起こるでしょう。
これは、教師という1人の人間が、「ボールが放置されていた」という直近の出来事に大きな影響を受けて、感情的にルールを決めてしまったことに原因があります。
「なぜ子どもたちがボールを放置するに至ったのか」という根本的な問題に目を向けられていないのです。
するとまた同じ事象が起きる。
今度は、2回目なので、もっと激しく叱る(感情的に怒る)ことになります。
これが繰り返されてクラスの雰囲気が少しずつ悪くなり、長期的には学級崩壊へと繋がるのです。
では、ルール作りでは何を大切にすれば良いのでしょうか。
2時間目:誰が作るかが重要
ルールは、実際にそのルールに沿って生活する立場の人が関わって決めることが重要です。
学級経営において「ルールに沿って生活する立場の人」とは、つまり子どもたちです。
ルールを実際に使って生活する人が、現実的なものの見方に一番近い感覚を持っているからです。
これまでの経験を活かして、使い勝手の良いルールに落とし込むことができます。
また、教師が一方的にトップダウン方式でルールを決めると、子どもたちの思いを無視したルールを作ってしまいがちです。
しかし、子どもたちに任せてみると、厳しすぎるルールを避けることもできます。
確かに、子どもたちは未熟なので、いきなり問題の根本を解決する万能なルールを考案することは難しいでしょう。
だからこそ、子どもたちが作ったルールを試してみる。
うまくいかなければまた話し合って改善を加える。
この繰り返しで子どもたちにルールを作る力がつきます。
そして何より、自分たちのクラスは自分たちで創っているという当事者意識が働き、学級経営も安定します。
教師の役割はその過程を見守り、必要に応じて話し合いの場を設け、子どもたちだけでは難しい部分にだけアドバイスや助けの手を差し伸べる。
それだけです。
子どもたちを信じて、一度トラブルがあった時の問題解決やルールづくりを任せてみてください。
全体での話し合いが難しそうなら、休み時間に5〜6人代表者を集めて、ルールの草案を作らせてから全体に持ちかけてもいいでしょう。
初めはなかなかうまくできなくても、繰り返していくうちにちょっとずつたくましくなっていきます。
あなたのクラスの実態に応じた方法を子どもたちと模索してみてください。
私はこうやって子どもたちの成長を側で見守り続けられることこそ、学級経営の最大の魅力だと感じています。
本授業を最後までご覧いただき、本当にありがとうございます!!
ルールは居心地の良いクラスを創っていく上で必要不可欠なものです。
子どもたちにとって納得感のないものだと、そのルールは機能することがないため、存在価値はありません。
どんなやり方であれ、教師の「トップダウン方式」だけは避ける。
これだけは最低限気をつけるといいでしょう。
正しい知識と考え方を身につけた上で、どんどん行動、どんどん実践していきましょう。
そして、それを共に継続していきましょう!!
学ぶ意欲の高いあなた、そしてあなたの目の前の子どもたちが、笑顔で溢れる毎日を送れることを心から願っております。
1人では辛くなることも多いでしょう。
そんな時はまたここに帰ってきてください。
いつでも相談に乗りますよ。
先生自身、そしてクラスの子どもたちが、笑顔で毎日を送れることを願って。
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