✅先生の悩み
・保護者との関係がうまくいかなくて困っている ・保護者とどうやって関係を築けばいいのだろう ・よく文句を言ってくる保護者にどう対応すればいいのだろう
✅本記事の内容
【解決】あなたの保護者対応、間違えていませんか?【関係がうまくいく絶対的方法】 ・考え方を転換する【マインド編】 ・保護者に安心感を与える【実践編】 ・保護者繋がる3種の神器
今回はこのような内容で「保護者との関わり方」について考えていきましょう。
私のプロフィールです。
・小学校で11年間、全力で学級経営に向き合う
・学級経営学会所属 学級経営を「理論と実践の往還」に基づき研究を深める
・担任したクラスで不登校0人
・前年度不登校気味だった子を担任し、全員不登校解消
・教師を辞めようと毎日考えるほど、子どもとの関係作りに悩んだ年もあるが、 試行錯誤して乗り越えた経験を持つ
・アドラー心理学を考え方の軸に据えて実践
こんな私が、解説していきます!!
【解決】 あなたの保護者対応、間違えていませんか? 【関係がうまくいく絶対的方法】
考え方を転換する【マインド編】
「保護者対応」とか「モンスターペアレント」という言葉がありますが、私はとても失礼な言葉だと思っています。
「教師と保護者」という2分した関係ではなく、「共に子どもたちの成長を願い、共に見守るという関係である」ことが大切だと考えるからです。
そして、「保護者に対応する」という気持ちで話すのと、「子どものために、何ができるのか一緒に考えよう」という気持ちで話すのでは、教師の声のトーン、出てくる言葉、そして保護者への伝わり方、全てが変わってきます。
大切なのはあなたの実践の土台となる「マインド」です。
保護者との関係づくりを「具体的な技術」だとすると、「マインド」はその技術の支えとなる部分となります。
どんな実践を行っていくにしても、まずは「正しい考え方の軸」をしっかりと持つこと。
これが重要です。
水泳を例に挙げて考えて見ましょう。
例えば、大輔(仮名)くんはこれから平泳ぎの練習を行うとします。
でも、大輔くんは、正しい練習方法を知らずに、ずっと犬かきのような独自の泳ぎ方を練習しています。
このまま、練習を続けていくとどうなるか。
大輔くんはきっと犬かきのプロになります笑
つまり、初めに正しい練習方法を知り、その上で、正しい練習をしないと、平泳ぎはいつまでたっても泳げるようにはなりません。
水泳と保護者対応は一見、関係がないように思うかもしれません。
しかし、「初めに正しい練習方法を知ることが大切」ということは、保護者対応においても「初めに正しい考え方を持つことが大切」ということに繋がります。
これは、学級経営にもいえることですが、どんな実践を行っていくにしても、まずは「正しい考え方の軸」をしっかりと持つことがとても重要です。
学級経営に関する考え方については、下記の記事にまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
保護者との関係づくりにおいても、共通するところがたくさんあります。
まずは、「教師と保護者」ではなく、「共に子どもたちの成長を願い、共に見守るという関係である」というように、考え方を転換してみることから始めましょう。
イメージとしては、「こう対応しよう」と考えるのが先ではなく、「共に子どもたちの成長を願い、共に見守るという関係である」という考え方を持っているから、自然と行動や言葉が出てくるといった感じです。
保護者に安心感を与える【実践編】
保護者は愛情があるがゆえに子どものことが心配なのです。
心配だから、時に先生にも厳しいことを言ってしまうのです。
子どもは楽しく学校生活を送っている。
こういう安心感が、自然と教師と保護者の結びつきにつながります。
例えば、教師と子どもがいい関係を築けていたら、子どもは家で楽しかったエピソード、先生の好きなところを楽しそうに話すでしょう。
楽しそうな子どもの様子を見て、保護者は安心します。
この安心が教師への信頼へと繋がります。
ご承知の通り、逆もまた然りです。
私は以前、担任している子の漢字のノートチェックで、誤字を見逃して花丸をつけていました。
それを見つけた保護者が、家で「先生、丸つけ適当だね」とぽつりといいました。
すると、「先生のこと悪く言ったらあかんで!先生も色々忙しいんだから!」と保護者が子どもに叱られた、というエピソードがあります笑
これは懇談の時に、保護者から笑い話として聞かせてもらったのですが、もし私とその子の関係がうまくいっていなければ、きっと事態は悪い方向に進んでいたでしょう。
「間違いを見落としてすみません!今後気をつけます!」と伝えつつ、子どもに感謝したのを覚えています笑
ここでも強調しておきたいのは、「保護者ともめないために子どもとの関係に気を遣う」のではなく、「子どもたちと毎日楽しく過ごす中でいい関係を築く」と意識することの大切さです。
すると、自然と保護者からの信頼を得ている、ということです。
保護者からの信頼を得るために、日々の実践を行うのではない、ということです。
保護者繋がる3種の神器
保護者の方と「共に子どもたちの成長を見守っていく」には、普段からの情報交換がとても大切です。
保護者と情報交換を行う3種の神器を紹介します。
それは
①連絡帳 ②電話 ③家庭訪問
です。
この3つのツールを使って、子どもの頑張り、いいところをたくさん伝えましょう。
こちらが子どもたちの様子を伝えることで、保護者からもおうちでの様子を聞けることが多いからです。
私の場合、子どもたちのことを、特にたくさん知りたいと思う学級開きの4月は、使用頻度が高かったです。
教師も様々な業務があるため、毎日全員の連絡帳にコメントを書いたり、電話したり、家庭訪問したりはできません。
無理して行うのではなく、その日見つけた子どもの頑張り、いいところを一言伝えるだけでいいのです。
①連絡帳
一番手軽に、子どもの様子を伝えられるのが連絡帳です。
その子の頑張りや、いいなと感じたところを一言、連絡帳に書いておきます。
書いたら、子どもに「今日困っている友だちにそっと駆け寄って助けてあげてたよね!すごい素敵だと思ったから連絡帳に書いておいたよ!おうちの人にもいてもらってね(^^)」と声をかけて渡します。
多くの場合、嬉しそうに連絡帳を受け取ります。
②電話
電話は、何か用事がある時に、ついでに普段の頑張りも伝えよう!という感じで活用していました。
連絡帳と違って、電話は保護者の仕事や家事の手を止めてしまいます。
保護者も仕事や家事をしていたりして忙しいので、私はここぞ!という時にかけるようにしていました。
どれだけ良好な関係が築けている保護者も、「学校から電話があるとドキっとする」とよく言っていました。
日常、いいところを伝えるために電頻繁に話をかけていれば、保護者をドキリとさせることもなくなるのかもしれません。
もちろんそれくらいたくさん、保護者と日常からお話ができるというのも素敵なことですし、むしろそのようなことができる先生を私は尊敬します。
直接話ができるので、連絡帳よりもいろんな話ができるので、子どもたちの情報も得やすいというメリットもあります。
ただ、やはり保護者の仕事や家事の手を止めてしまうということが気になるので、私は電話の頻度は少なめです。
ここは、あなた自身がどうしたいかで、選べばいいと思います(^^)
③家庭訪問
子どものことで最も情報交流しやすいのが家庭訪問です。
連絡帳よりも、電話よりも、会って話すのが、1番保護者とたくさんの言葉を交わすことが可能だからです。
私自身も、課題を抱える子の保護者とは、たくさん会ってお話しすることで、いい関係を築き、その結果、家庭と学校の両軸から子どもを支援できるよう心がけてきました。
ただ、「電話」のところでも話しましたが、今の保護者は忙しいです。
私たちの勤務時間である17時までに、家に帰っている保護者が年々少なくなっています。
私はよほどの問題がない限りは、17時以降の家庭訪問はしませんでした。
こちらの負担が増えると、長い目で見た時に「子どもたちのいいところ」を見つける余裕が無くなったり、億劫になって、どうせ続かないからです。(特に私の場合)
また、17時以降は、家事の最も忙しい時間です。17時以降の家庭訪問は、保護者にとってもあまり好ましいものではないと考えます。
ましてや、今はコロナ禍です。
直接会う、ということは少し難しい状況であることが多いです。
ただ、意識としては問題があった時にだけ家庭訪問をするのではなく、日常から子どもたちの頑張りやいいところを見つけたら会ってお伝えしたいな、と心に留めておくのも大切だと思います。
以上、3種の神器の主な活用方法を解説してきました。
ここでも、大切なのは「保護者といい関係を築く」ことを目的とするのではなく、「保護者とコミュニケーションを取ることで、お互いに子どものことを深く理解する」という意識を持つことです。
このような意識で日常から保護者とコミュニケーションを取っていれば、自然と良好な関係は出来上がっているものです。
大切なのは、考え方。
そうマインドです。
まとめ
ここまで、保護者といい関係を築くためには、まず「マインド」が大切だと伝えてきました。
しかし、これは正解であり、少し不正解です。
心理学に、「ザイオンス効果」というものがあります。
これは、同じ人やものに、接する回数が増えるほど、その人やものに対して好印象を持つようになる心理現象です。
詳しくはこちらをご覧ください。
つまり、保護者との接触回数が増えるほど、関係は築きやすくなることは事実でしょう。
しかし正確には、目の前の子どもたちのことをもっと知りたい。
子どもたちともっと繋がりたい。
そういった願いから、保護者に連絡帳で子どものいいところを伝える。 そういった願いから、保護者に電話で子どもの頑張りを伝える。 そういった願いから、家庭訪問で保護者とたくさん話をする。
保護者と繋がることは、もちろんとても大切なことですが、それは目の前の子どもたちと繋がるため、理解するための手段であり、目的ではありません。
子どもたちのことをもっと深く知りたいと、より子どもを深く理解しようとした結果、「自然と保護者と関係が築けている」、ということです。
学級経営もそうですが、保護者との関係づくりも長期戦です。
1人では辛くなることも多いでしょう。
そんな時はまたここに帰ってきてください。
いつでも相談に乗りますよ。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
先生自信、そしてクラスの子どもたちが、笑顔で毎日を送れることを願って。
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